頬部皮弁(Malar flap)
頬部や下眼瞼部の皮膚欠損に対し、回転皮弁のような要領で、頬部の皮膚を一塊として皮弁にし、皮膚欠損部を被覆してくる皮弁のこと
複合組織移植などに比べると比較的侵襲が少なく、近接した組織によって再建するため色調がよく、審美的に良いなどの利点があります。また顔面は血流が豊富なため、血行が安定するなどの利点があります。一方で、限られた組織で再建するため、大きな欠損の被覆には向かないことや、皮弁の挙上や組織剥離に際して顔面神経の損傷を招くことがあるので、十分な注意を払う必要があります。