乳房外Paget病
乳房外Paget病(Extramammary Paget’s Disease、EMPD)は、乳頭や乳房周囲ではなく、他の体部位、通常は外陰部、肛門周囲、腋窩、陰嚢、臍などに発生する皮膚疾患です
乳房外Paget病は、アポクリン腺由来の表皮内癌と考えられており、通常は外陰部、肛門周囲、腋窩、陰嚢、臍など、乳房周囲以外の部位に発生します。これらの部位に皮膚の異常な変化、発赤、びらん、かゆみ、発疹、または炎症などが見られることがあります。
乳房外Paget病の治療法としては、まず、病変範囲決定のためにmapping biopsy(臨床的な病変の周囲を複数個所パンチ生検し、癌細胞の有無を検索することにより、病変の範囲を確認する方法)などが行われることがあります。その後、手術により、病変を切除します。欠損組織が大きい場合は、各種の再建方法がとられる場合があります。
放射線療法: 手術後、または手術ができない場合、放射線療法が検討されることがあります。
治療法は患者のそれぞれの状態に合わせて、治療法が決定します。乳房外Paget病を早期に診断し治療を開始すれば、比較的良好な予後のがんであるため、異常な皮膚症状がある場合、速やかに専門医に相談することが重要です。